2015年あけましておめでとうございます&2014年ベスト10
2015年、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
2014年は生まれて初めて東京(蒲田)に一人で住みました。楽しいことは何もありませんでしたが、徐々に一人暮らしにも慣れてきました。仕事にも何とか慣れてきて、年の後半からはいつもの調子で本を読むことも出来ました。
2014年に読んだ本は106冊。マイ・ベスト10は以下のとおりです。
(1)あなたの本当の人生は◆大島 真寿美 (著)
僕はファンタジーが大好きなのですが、「からくりからくさ」以来の驚きを与えてくれた本です。物書き3人の物語であると同時に、錦船とニキとシキ、そして、舳先に立つ黒猫チャーチルが冒険に旅立つ姿がはっきり見えて来て、三人の冒険譚を読み終えたように思えるほどでした。
大島さんは、「ピエタ」以来、家ではとても大事な作家さんになっています。Neもサイン本を購入して、最近読んだ本でベストと言っていました。この本で直木賞をとってもらいたいです。
(2)天の梯 みをつくし料理帖◆高田 郁 (著)
大好きなシリーズ。大団円を迎えました。
ここ数年で、最も気に入ったシリーズでした。高田さんの次の作品に期待しています。
2014年は、この他にもお気に入りの、猫弁シリーズ、物語シリーズ が終了しています。淋しい気持ちはありますが、それぞれの作家さんの次のステップを楽しみにしています。
(3)村上海賊の娘◆和田 竜 (著) 上巻 下巻
本屋大賞を受賞した話題作。とにかく面白かった。
(4)図書室の魔法◆ジョー・ウォルトン (著), 茂木 健 (翻訳) 上 下
SFを読んで大きくなった人には、たまらないファンタジーです。
(5)ハケンアニメ!◆辻村 深月 (著)
辻村さんが毎日新聞で連載していた「ネオカル日和」の経験を活かして、アニメ制作という新しいジャンルに取り組んだ1冊です。
色々なジャンルで、素敵な本を書くことができる辻村さんに脱帽です。
(6)阿蘭陀西鶴◆朝井 まかて (著)
朝井さんは、直木賞受賞作の「恋歌」あたりから、市井ものから歴史上の出来事、人物にきちんと向き合った歴史小説を志向するようになっているようです。宇江佐さんも一時期歴史小説を意識した時期があり、あまり成功したとは言えませんでしたが、朝井さんはかなり成功しているように思えます。これまで教科書に1行だけ書かれている人物だった西鶴が、とてもリアルな人物として浮かんできましたし、語り手の「おあい」がとても素敵に描かれていました。
(7)緑衣の女◆アーナルデュル・インドリダソン (著)
海外ミステリーはあまり読んでいませんが、とても心に残る本でした。
(8)クローバー・レイン◆大崎 梢 (著)
2014年文庫化されました。本を作ることがどういうことなのか、よく分かる本でした。
本に対する愛情にあふれた物語です。ハッピーエンドだし、お勧めです。
(9)ジェノサイド◆高野 和明 (著)
2011年山田風太郎賞受賞、2012年日本推理作家協会賞 長編部門受賞。
少年兵との対決など、目を覆いたく様なところもありましたが、とてもエキサイティングな本でした。
(10)竜との舞踏 (3) (氷と炎の歌 5)◆ジョージ・R.R. マーティン (著)
これはシリーズ物ですから、ここで紹介するのはどうかと思いますが、やはり、大好きなシリーズですからランキングに入れさせてもらうことにします。
今年も、みなさんが良い本にめぐりあいますように。
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