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2012.01.07

ラブレス◆桜木 紫乃 (著)

”ラブレス”

『ラブレス』
[単行本]
桜木 紫乃 (著)
文庫: 256ページ
単行本: 280ページ
出版社: 新潮社 (2011/08)
ISBN-10: 410327722X
ISBN-13: 978-4103277224
発売日: 2011/08

 北海道の開拓農家から、旅芸人の一座に身を投じ、波乱の人生をたどった主人公百合子を、その妹里実とそれぞれの娘を対比することで描き出しています。
 すごい人生だと思いますが、フィクションですよね。これを通して作者は何が言いたかったのかが僕にはわかりませんでした。

 祖母は、幼い頃静岡から甲府のお菓子屋に奉公に出され、そこから諏訪の繊維工場に行ったり、東京の家に女中奉公に行ったりしたようです。祖父と結婚してからは、祖父がパラオ諸島の工場に勤務したため子供たちを連れてそこに行き、戦火が厳しくなってきた中で、子供たちと本土に帰ってきますが、(脚色もあるでしょうが)搭乗するはずだった船が撃沈されたり、かなりの苦労があったようです。
 故郷に戻っても、祖父がまだパラオにいたため、戻ってくるまでの間リアカーを引いて行商をしたり、相当の苦労があったようです。その後も、貧しい生活や、祖父から性病に感染したことから信仰に向かい、妹の影響もあって晩年は信仰一筋の生活を送るようになりました。

 百合子の人生が平凡だとはとても言えませんが、もっと苦しんで生きてきた人はたくさんいると思います。僕から見ると百合子は色々な責任に背を向けて逃げてきた人と思えます。
 娘との確執の原因となった「母親を捨てた」ことについては、情状酌量の余地がありません。また、綾子を探すのをやめてしまったことにも納得がいきません。さらに、理恵のことを思うのなら石黒との関係を大事にするべきなのに、自分の都合で関係を構築することを否定してしまいます。
 僕にはこの人の行動や感情は理解できませんでした。

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