あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
2010年。良い年でした。仕事もいろいろありましたが比較的充実していました。
家庭も難しい問題はありましたが、仕方のなことです。子供たちに手がかからなくなり、自分のための時間を多くとることができました。ひとりになっても寂しくならないように充実させていかなければならないと思います。2011年は昨年できなかったいろいろな事に挑戦して、良い年にしたいと思います。
2010年は再読を含めて130冊を読みました。
釣りシーズン終了後(シーズを終えるのが早すぎて、一番良い時期を外してしまったようですが・・・)、モンハンを始めてしまったので、だいぶ読書の時間が削られてしまい、思ったほど読めませんでした。
毎年ちょっと恥ずかしいですが、2010年のマイベスト10を書いておきます。
(1)『船に乗れ!』藤谷 治 〈1〉合奏と協奏 (2) 独奏 (3) 合奏協奏曲
お話自体は陳腐な内容ですし、なんといっても主人公が頭でっかちで嫌なヤツなのが問題ですが、著者自身の青春時代を投影させて描いたと思われ、細部にわたってリアリティが高く、音楽にかけた「青春」と「蹉跌」に真正面から取り組んだすばらしい本でした。
(2)『ミレニアム・シリーズ』 スティーグ・ラーソン 1上 1下 2上 2下 3上 3下
1冊目より2冊目、2冊目より3冊目が面白く、内容も大きく広がっていきます。続編が読めないのがとても残念です。
(3)『獣の奏者』上橋 菜穂子 (1)闘蛇編 (2)王獣編 (3)探求編 (4)完結編
上橋さんとしては完結していた1,2巻の後、ずいぶん時間を置いて書かれた3,4巻ですが、もう一段深いお話になっていると思います。アニメは見ていませんが、日本を代表するファンタジーと言って良いと思います。
2010年には外伝を読むことができませんでした。これから読むのが楽しみです。
(4)『みをつくし料理帖』高田 郁 (1)八朔の雪 (2)花散らしの雨 (3)想い雲 (4)今朝の春
自分的には、2010年最高の収穫が高田さんです。他にも2冊読みましたが、いずれもとても満足しました。
今後のご活躍を本当に楽しみにしています。
(5)『風の中のマリア』百田 尚樹
百田さんも2010年に出会った作家さんです。『BOX!』も読みましたが、こちらのほうが楽しめました。
(6)『空想オルガン』初野 晴
「ハルチカ」シリーズの3冊目。何故か3冊で完結と思い込んでいたので昨年はベスト10にいれませんでしたが、全然終わる様子がなかったため、とりあえずここでいれておきます。3巻目の評価ではなく、『退出ゲーム』『初恋ソムリエ』と合わせた3冊の評価だとお断りしておきます。
(7)『エデン』近藤 史恵
傑作だった『サクリファイス』の続編になります。ミステリ色が少なく、自転車競技(ツール・ド・フランス)を舞台にしたスポーツ小説としての側面が強くなっています。近藤さんの実力は誰もが認めるところなので、この本のようにいろいろなジャンルにチャレンジするのも良いと思います。
(8)『アルバトロスは羽ばたかない』七河 迦南
鮎川哲也賞を取ったデビュー作『七つの海を照らす星』の続編です。前作から2年。作者の努力、研鑽に感服しました。それだけよく練られた良いミステリだと思います。
(9)『僕の明日を照らして』瀬尾まいこ
DVという難しい問題に、誠実に、真摯に取り組んだ良い本だと思います。瀬尾さんの集大成的な本だと僕の中では位置づけられています。
(10)『光媒の花』道尾 秀介
2010年の僕の読んだミステリでは最高のものだと思います。山本周五郎賞も取っています。
でも、道尾さんにはもっと素晴らしいものが絶対書けると思います。2011年の道尾さんに期待しています。
若干古い本ですが、『真夜中の五分前』本多 孝好 〈side‐A〉 〈side‐B> を読んで、本多さんの凄さを見せつけられました。今年のベスト10にはいれませんが、本当に良い本です。
今年も皆様が良い本に巡り会えますように。
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