『ゴールデンスランバー』
(ハードカバー)
伊坂 幸太郎 (著)
価格: ¥ 1,680
ハードカバー: 503ページ
出版社: 新潮社 (2007/11/29)
ISBN-10: 4104596035
ISBN-13: 978-4104596034
発売日: 2007/11/29
商品の寸法: 19.4 x 14.2 x 2.2 cm
Akがブックオフで買ってきたもの。
とても面白く読めましたが、色々と話題豊富な作品です。
(1)映画化について 2010年1月30日封切り
青柳雅春・・・堺雅人、樋口晴子・・・竹内結子、森田森吾・・・吉岡秀隆、小野和夫・・・劇団一人
三浦は「黒いパーカーの男」なのでしょうか?
(2)直木賞候補辞退について
伊坂さんの意図はわかりませんが、この作品で直木賞候補を辞退しています。
該当する回の受賞は 井上荒野 『切羽へ』 。
候補作は荻原 浩 『愛しの座敷わらし』 、新野剛志 『あぽやん』 、三崎亜記 『鼓笛隊の襲来』 、山本兼一 『千両花嫁』 、和田 竜 『のぼうの城』
3冊しか読んでいないので、直木賞を取れたかはわかりませんが、選ばれていればかなり有力な候補となったと思います。読んだ3冊とは作品のレベルが違うと思いました。
(3)ゴールデン・スランバーについて
ビートルズの「アビイ・ロード」中の楽曲で、バラバラになりかけているビートルズがもう一度昔のように一緒にやれるようにとの願いをこめながら、一人でメドレーにまとめた曲だと本の中でも紹介されています。
CDは家には無いので、Youtubeで探して聞いて見ました。
久しぶりに聞きました。すばらしい楽曲です。
Neに聞かせたら、とても嫌そうな顔で「うちは、外国語の曲はぜんぜんわからないから」と言っていました。
今の若い子にはダメな曲のようです。
(4)本の感想
前置きが長くなりすぎました。
とても面白いエンタテイメントです。
ただ、ちょっと不安でもあります。
「屋上ロケット」の感想で、伊坂作品は「牽強付会」ではない。と書きました。
「物語」としての必然を現実の確率論で話をしたら、フィクションなど意味がなくなってしまいます。
この作品が「牽強付会」であると言っているわけではありませんが、保土ヶ谷氏と樋口さんとのつながりが・・・。伊坂さんらしい周到さに欠けているように感じてしまいました。
また、三浦、小鳩沢のようなあまりにも常識外の登場人物もライト・ノベル的で伊坂さんにそぐわないような気がします。
伊坂さんの作品がエンタテイメントを重視するあまり、どんどん違和感が大きくなってきてしまわないか不安です。
エンタテイメントにこんな理屈はいらないので、面白かったか面白くなかったかを問われれば、めちゃくちゃ面白かったいうことになります。
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