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2007.08.12

六の宮の姫君

六の宮の姫君

『六の宮の姫君』
創元クライム・クラブ
著者/訳者名 北村薫/著
出版社名 東京創元社 (ISBN:4-488-01259-0)
発行年月 1992年04月
サイズ 242P 20cm
価格 1,470円(税込)

 再読。
 読んでから15年経っていたのに驚きました。年をとるはずです。

 「円紫さんのシリーズ」の中では、この本は異質です。
 詩歌の待ち伏せに近いといえば感じがわかるでしょうか。
 芥川龍之介の「六の宮の姫君」成立の謎に「女子大生・わたし」が挑むという、
 推理小説という範疇を逸脱している作品です。
 「女子大生シリーズ」唯一の長編でもあります。
 芥川、菊池、谷崎、佐藤など著作に親しんでいる方はさぞ楽しめると思いますが、
 残念ながら素養が全くないうえこの15年間も全く勉強していなかったため、
 この本の本当のおもしろさは自分にはわかりません。

 ただ、「わたし」の成長はまぶしいほどで、自分としては、とても好きな本なのです。

 これは、完全な憶測ですが、北村さんとしてもこの本を世に問うのは
 かなりの勇気が必要だったと思います。しかも、今の北村さんではなく、
 「空飛ぶ馬」から数年しか経っていないまだ駆け出しの作家です。
 ですから、この本の成立には戸川さんの絶大なプッシュがあったことは
 十分予測できます。献辞の「-友へ」は戸川さん、あるいは編集の方へ
 のものではないでしょうか。

-----------------追記

 すいません、「秋の花」も長編なので、唯一ではありませんでした。

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